興福寺奉納演武会


第18回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会


1 趣旨
宝蔵院流槍術を発祥の地奈良において後世に永く伝え、槍術文化の普及発展を図るため
秋の恒例行事として宝蔵院ゆかりの興福寺の仏前に奉納し、併せて多くの方々にご観覧いただく第18回目の奉納演武会を開催しました。


2 主催

奈良宝蔵院流槍術保存会 (会長 松岡泰夫 )

3 後援(予定)
法相宗大本山 興福寺
財団法人 奈良市武道振興会
社団法人 奈良市観光協会

4 開催日時
平成20(2008)年9月27日(土)13:00〜

5 会場
興福寺東金堂壇上(奈良市登大路町)

                   

ごあいさつ


  宝蔵院流高田派槍術第二十世宗家 鍵 田 忠 兵 衛

 第18回目になる宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会を今年も開催させていただくことができました。これも偏に多川俊映興福寺貫主様のご理解、ご協力の賜だと感謝申し上げる次第であります。
 ご承知の通り宝蔵院流槍術は、1500年代にこの興福寺の子院であった宝蔵院の住職覚禅房法印胤栄師が創始した槍術であります。それ以来、四百数十年の歴史を経て現在に伝承されてまいりました。「突けば槍、薙げば薙刀、引けば鎌。とにもかくにも外れあらまし」という詠歌が残っておりますが、当時画期的な武器でありました。宝蔵院流槍術も江戸時代には十数流派あった訳でありますが、今日伝承されているのは我々がやらしていただいておる高田派だけになっております。
 今年の夏、北京オリンピックが開催されましたが、その中で柔道においても4つの金メダル、1つの銀メダル、2つの銅メダルを獲得することができました。日本のお家芸として、また日本の武道としてなんとか面目が保たれ、喜ばしいことでありました。が、しかし試合を見ていて柔道が武道で無く、スポーツになってしまった寂しさというものを感じました。一本の技を取りに行くのではなく、手や足を出すだけでポイントを稼ぐような仕草をする。また、最後まで正々堂々と戦わない外国人選手を多く見掛けました。本来の日本の武士道とは何か、「礼に始まり礼に終わる。」「惻隠の情」(敗者・弱者に対する思いやり)こういった物が武士道精神であります。我々は宝蔵院流槍術を通じて、日本の古武道、そして日本の武士道というものをしっかりと広めて行かなければならないと再確認をいたしました。
 さて、昨年は宝蔵院覚禅房法印胤栄師の没後400年を記念して、宝蔵院槍術とご縁のある14流派にもご参加いただいて古武道奉納演武大会を開催させていただきましたが、今年は例年の我流派だけでの奉納演武会に戻させていただき開催させていただきます。どうぞ宝蔵院の槍術をご覧いただき、日本の古武道、日本の武士道というものを少しでもご理解いただければ幸甚に存じます。
 最後になりましたが、多川俊映興福寺貫首様、松岡泰夫保存会会長はじめ関係皆様に衷心より感謝と御礼を申し上げご挨拶とさせていただきます。     合掌


  奈良宝蔵院流槍術保存会 会長 松 岡 泰 夫

 この奉納演武会も回を重ね、お陰様で18回目の奉納演武会を迎えることができました。毎年多くの皆様のご観覧を得て、全く奈良秋の恒例行事として定着した感がございます。石田和外先生や元奈良市長・鍵田忠三郎師の強い熱意と、西川源内先生・鍵田宗家の懸命なご指導と、そして奈良が誇るべき文化として多くの方々にご理解を賜り、今では東大阪、名古屋、ドイツにも道場を開き、伝習者も100名を超えると聞き及んでおります。今日のこのような隆盛を見るに至りましたことは誠に隔世の感であり感慨に堪えません。
 昨年は流祖胤栄師没後400年という節目の年を迎えました。私共はこの記念の年を迎えるにあたり、流祖を顕彰し奈良の大切な文化であるこの槍術を永く伝えるために、宝蔵院流槍術一門
墓所を改修し、また興福寺ご仏前にご縁のご宗家をお迎えして、古武道15流派による記念の奉納演武会を開催させて頂きました。事業挙行にあたり、多くの関係皆様方のご助力を賜り、ようやく成功裡に遂行させていただくことができました。篤く御礼を申し上げます。
 今後とも、奈良発祥の日本を代表する槍術・宝蔵院流を御宗家様、興福寺様、関係各位のご協力をいただきながら、多くの市民皆様と共に永久に伝え続けるよう尽力してまいりたいと考えております。      合掌



読誦奉納

奉納演武

  立会
   宝蔵院流高田派槍術第二十世宗家 鍵田忠兵衛

  表十四本
   免   許 西生利浩 ・ 免 許 美馬博幸


   免許皆伝 尾野好司 ・ 免 許 土屋明洋

  裏十四本
   免許皆伝 榎浪伸和 ・ 免 許 若林幹雄

   免許皆伝 粕井 隆 ・ 免 許 長田眞男

  新仕掛七本
   宗家代行 一箭順三 ・ 免許皆伝 前田繁則

摩利支天石 法要 (興福寺三重塔前)
9月27日(土)14:00〜




新聞掲載
 奈良新聞          2008. 9.28

ブログ
 奈良旅遊           2008. 9. 7
 日刊 なら情報        2008. 9. 7
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 奈良              2008. 9.26
 くだらぬ男の夢日記     2008. 9.27
 随想              2008. 9.27
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 Yoshiとひなたぼっこ    2008. 9.27
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 プチ歴史読本         2008. 9.28
 ロダン21地域社会研究所  2008. 9.30
 のほほにずむ         2008.11. 6



宝蔵院覚禅房胤栄師没後400年記念
興福寺 古武道奉納演武大会       (2007.10.07)

第16回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2006.9.30)

第15回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2005.9.24)
朝日新聞(05.09.25)掲載

第14回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2004.9.26)

第13回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2003.9.20)

第12回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2002.9.28)

第10回 宝蔵院流槍術興福寺演武会記念
興福寺古武道奉納演武会         (2000.10.08)    

2009. 2.11
2007.12.30